蠍座の土星(権力が病根に冒される時)(1)

冥王星が2008年に山羊座入りしてから2025年まで続く、この途方もなく込入ったトランジットを認識していくためには、土星のトランジットについて見続ける必要があると思うようになりました。その理由は単純で、試練や忍耐という極めて大きな役目を持つサインである山羊座は、土星が支配星だからです。冥王星はサイン、天体、室の内に隠れた潜在性を暴き、変容を強いて来るのですが、この消耗や破壊の容赦ないアクションは、土星がサイン上を通過する時に引き起こされる土星のリズムによるものです。



この理論からは、最も過酷な時は土星が蠍座を通過する時と言え、今がまさにその時なのです。世界は2008年を境に変わり始め、例を挙げれば、専制政治によって何十年も統治されてきたアラブ諸国の崩壊、世界金融危機、東日本大震災と津波、金正日の死去などを目の当たりにしてきました。山羊座とその支配星である土星は、権威、地位、権力、構造、堅固さと関連づけられ、また、破滅や、崩壊、専制政治の終焉を意味します。冥王星は、原子力、恐怖、死、変容と関連づけられます。

冥王星は、中心部から表面へと働く力です。現実的な変容や、抜本的な変化が起きてきた場合にはそれらは冥王星からの影響があると、私は常々言ってきました。つまり、冥王星は長い時間をかけ、常に水面下で働き続けているのです。冥王星は起源となる天体であり、これは遺伝子の活性も意味しています。この力は、神秘に満ちた、誰にも止められぬ、遺伝子の持つ力なのです。冥王星は進化の源であり、土星は進化の導き手と言えます。一般的に癌は、病としてはしばらくの間、潜伏しているか、発症の準備をしているのです。カダフィ大佐ムバラク元大統領のような専制君主について考える時、社会が孕む爆発的な潜在力こそが、権力構造もろとも彼らを崩壊し、倒そうと準備を進め、機を待っていたのだと、確かにそう思うのです。

山羊座と蠍座、冥王星と土星は、任務を遂行し変容のプロセスを完了させるために、たいていは無意識的、本能的や方法でもって、その目的を隠す傾向があります。これらの天体とサインは、むき出しになると感じると、今にも死んでしまうかもしれないという気持ちを引き起こさせます。権力を失っていっていると体感する時、人は本当に死んでしまうか、あるいは、何らかの方法で自分自身を破滅させようとしむけるのでしょう。

冥王星が最初に山羊座入りした時、土星は乙女座(秩序とシステムのサイン)にありました。金融危機は気持ちを混乱させ、将来の永続的安定に対し不安を覚えることとなり、経済制度への信頼も失われました。冥王星と土星が共に、土の要素の星座入りしたというのは、決して偶然ではありません。このことは、物質的な安定という最も基礎的なところから始まって、安全なものなど何もないのだというメッセージを伝えてくれているのです。集合無意識レベルでは、確かな現実という私たちの感覚は、薄らいできました。土星が乙女座の次に賞賛を意味する天秤座に移行すると、伝えられるメッセージは意味深くなってきました。単に経済的不安定を危惧するところから、道理や、関係性の保ち方などが揺さぶりかけられ始めたのです。

天秤座というと、すぐに関係性や、結婚、個人的関係を思い浮かべるのですが、私たちの出生図の中の天秤座の最も重要な役割というのは、たとえ私たちが厳しい変化と危機の最中にいたとしても、緊密に結びついた世界において、均衡を保つ感覚を維持する、その助けをするということなのです。秩序や調和と言う時、世界というフィールドを意味しますが、この言葉には取り決めを行い、体裁を繕い、築き上げ、結びつけ、統合させるという考えが含まれています。日本は現実に津波に見舞われたわけですが、全世界もまた信頼できない世界で生きねばならないという恐怖を体験しました。予知できない自然の話だけでなく、科学や技術システムの信用という点でも、かつてないほどに脅かされました。私たちは今、あたかも、吸い込む空気(天秤座は風のサイン)さえもが、私たちの内側の秩序を打ち壊しつつあるかのように感じているのです。(原子力エネルギーは冥王星によって支配される)

土星は、昨年10月に蠍座に入ったばかりですが、出来事や象徴こそが、もっとも過激な表現として現れ出てきています。私たちはそのメッセージを無視することはできないのです。蠍座は、冥王星と火星によって支配され、戦争に結びついていることは明らかなことです。シリアの内紛はさらに過激化し、化学兵器に対する懸念とスレッドがニュースで取沙汰され、インドではサディストがレイプしたとのこと。(冥王星はレイプに関連しています。レイプはいつの世でも起こるのですがこのことは女性への恐れと虐待という文化背景を露呈してきました)昨今、ローマ教皇ベネディクト16世が生前退位しましたが、このことは600年ぶりの極めて異例なことでした。この退位の背後には、世界中で最も勢力を持った組織のひとつを堕落させた隠れたテーマを孕んでいるのですが、それは、金融不正、性的スキャンダル、少年愛などです。また、ベネズエラの指導者ウゴ・チャベス癌で闘病した末に死にました。58歳でしたが、2回目の土星回帰が蠍座で起きている最中のことでした。

私はここで最後の二つの出来事について書きたいと思います。これらの象徴は、冥王星の星座を通過する土星と、土星の星座を通過する冥王星というこの二つの相互関係がどのように働くのかを理解するのに、あまりにも的確だと思うからです。(続く)

原文(英語)はこちら
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by xavier_astro | 2013-04-02 00:00 | 占星術  

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