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占星術にまつわるお話〜迷信とシンクロニシティ(2)

ここで歳差運動についてもう少し深めていきましょう。地軸は赤道に対して垂直ではありません。月と太陽の重力の影響を受けて地球がぐらついて地軸が傾き、春分点にズレが生じるのです。簡単に言うと、地球は黄道を毎年50秒、すなわち72年毎に1度の割合で逆行しているように見えるということです。春分点が牡羊座の0°に再び一致するのを見るのにおよそ26000年待たなくてはならないことになります。そして北極星は6500年毎に変わるのです。

(参考)AstroArtのページ 天文の基礎知識(天球の回転)歳差運動



占星術では、古今問わず牡羊座と言った時には、星座の牡羊座を指しているのではなく、春分点0°から30°までの間の領域(宮、サイン)(白羊宮)を指しています。牡牛座(金牛宮)は31°から60°まで、というように他の12星座も同様、12星座x30°=360°となり一周するのです。もし私が太陽が黄道(見た目の太陽の通り道)の291°、つまり春分点から291°の地点で生まれたならば、私は山羊座なのであって、ラッキーで陽気な射手座になりたいとどんなに憧れたとしても、シリアスな山羊座として死ぬのです。

私が占星術に魅了される多くの事柄の中の一つが、完全で神秘的なシンボルの配置で、その周期的運動とリズムの集合は本当に美しいと思います。宇宙の神髄のその表層から根底に到るまでがそこにあるのです。地球が自転することで、太陽は12室を1日で一巡するのですが、この比較的短い時間で明白な動きは、アセンダント、つまり、その人の見た目の印象に関係しています。そして1年かけて12星座を廻る(1ヶ月で1星座)わけですが、この動きこそがその個人の本質を明らかに表しています。そして太陽も同様にして、おおよそ26000年かけて12星座を1周し、この動きが時代、人類の歴史の各時代を創リ出しているのです。2月19日と3月19日の間に生まれた人が魚座だと言うのと同じように、魚座の時代に生まれた人々は皆、魚座だと言えましょう。けれども、このことはとても繊細なものであるがゆえに、自分の心の奥深くに入って行かなければ、そのことに気づくことはできません。

例えば太陽が獅子座にある人は皆同じサインに属しており、みな自分を創造的でユニークに表現しなくてはならないという同じ強迫観念を持っています。けれども、その人が乙女座のアセンダントを持っていたならば、その人は周囲に対して、乙女座のより特徴的な性質である、厳格で勤勉な態度を示すことでしょう。魚座時代に生まれた人は、精神世界に対して無意識に惹かれるか、あるいは反発するかもしれませんし、そしてもしかしたら孤独が好きかもしれません。もし水瓶座時代に生まれたのであれば、革新やソーシャル・ネットワークに衝動を憶えることでしょう。

どうして占星術というこれほど繊細で豊かな意味を持ったものが、メディアの大きな偏見の影に埋もれてしまうというのでしょうか?それは、人々が、一方では、影響力とか運命といった安直な方程式を信じたいからなのです。自分のことを本当に知りたいと思い、自分の人生に責任を持とうとする人はほんのわずかしかいないのです。(これこそが占星術の真のギフトなのですが。)また一方で、多くの人は、あたかも宗教のように科学への信仰心があって、絶対的な真実として科学的な見解を好むのです。結局最後には、いずれも、迷信だったということになるのです。

本物の科学とは偏見がなく、冒険に対して開かれているものです。それはリスクを冒してでも、目に見えるものの背後に何があるのか、単純化された説明のその裏に何があるのかを理解しようとするものです。科学とは不確実性の上に成り立っているものであり、学識を発展させることに貢献する真の天才たちは、決して独断的ではないのです。
占星術は近代社会で言うところの科学ではありませんが、間違いなく伝統科学であり、神(霊性を信じないのなら、集合無意識といってもよい)によって、その独自の法則と共に明かされたシンボルのシステムなのです。それは私たちが自分自身をどのように理解し、どのように気づいていけばよいのかを教えてくれるものなのです。(終)

(ザビエ注)春分点歳差についてより学びたい人は「アラン・オーケン’ズ コンプリート・アストロロジー」にこの興味深いテーマの明確でより突っ込んだ説明を得ることがでます。

Alan Oken's Complete Guide to Astrology

Alan Oken / Bantam



原文(英語)はコチラ
占星術にまつわるお話〜迷信とシンクロニシティ(1)

by xavier_astro | 2011-03-16 00:00 | 占星術  

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