ピーターパン症候群

マイケル・ジャクソンはここ数十年もの間、「ピーターパン症候群」の完璧な例だと言われてきました。これは、J.M.バリーの1902年の著作(※註)に基づいています。成長しないと心に決め、ネバーランドへ逃げ込んだ少年のお話です。ネバーランドは魔法の国で、ここでは彼は空を飛ぶこともできるし、魅惑的な仲間たち(海賊や妖精たち)に囲まれて過ごすことができました。

マイケル・ジャクソンはとても意識して、あるいは意識せずとも、ピーターパンというキャラクターと自分を結びつけていました。あるインタビューで、彼の心の中では、自分はいつだってピーターパンなんだ、と告白したことがありました。それゆえに、彼がカリフォルニアの広大な牧場を手に入れ、ネバーランドと呼んだとき、誰も不思議がるものはいなかったのです。

大人になることを受入れられない男性、深刻な関係性にコミットすることができない男性は、ピーターパン症候群だと結びつけて考えられます。しかしながら、オリジナルの物語は、
私たちにピーターパンの心理を深く理解するためのキーを与えてくれています。話の中で、ピーターパンがお父さんとお母さんの家へ帰って、普通の男の子に戻りたいと思ったけれども、お父さんとお母さんには既に新しい赤ちゃんがいるのを、家の窓越しに見てしまったので、それで彼はそんな思いは二度と持つまいと決めたのでした。

ピーターパン症候群の男性は「傷つけられた子供」なのです。拒絶されていたか、拒絶されたと思い込んで、大人の世界に直面することを拒んだ子供なのです。マイケルが、父親によって虐待を受けて育ったという話はよく知られているところです。

ピーターパンは今の時代のお話で、さらに一般的には、カール・ユングが「永遠の子供」(プエル・エテルヌス(ラテン語))コンプレックスと呼んだイメージと結びついています。
ピーターパン症候群は、マイケル・ジャクソンのパーソナリティをさらなるユング的な複雑な解釈につなげる手だてを与えてくれています。

※註:『小さな白い鳥』"The Little White Bird"(1902年)(第13章から第18章にピーターパンのエピソード)

小さな白い鳥

ジェイムズ・M. バリ / パロル舎


参考:
J.M.バリー(ウィキペディアの項)
ピーターパン症候群(ウィキペディアの項)

原文(英語)はコチラ
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by xavier_astro | 2009-11-02 00:33 | 心理  

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