ドアの後ろにいたのは誰?〜オスカー・ピストリウス事件

南アフリカ共和国のパラリンピック陸上選手で記録保持者のオスカー・ピストリウスの殺人疑惑について、私はずっと追って来ました。2013年2月14日、ピストリウスは恋人のリーバ・スティンカンプを彼女がバスルームにいるところを射殺したという事件です。私はこういったイエロージャーナリズム(扇情的な記事)は不愉快に思うことが多いので、いつもなら興味がないのですが、この事件には、若くて見目麗しい有能な個性の二人の生活があっという間に壊れてゆくところに何か悲劇的なものがあるのを感じたのです。



ピストリウスは不慮の事故であったことを主張しており、侵入者がバスルームの陰に潜んでいたと思い、ドア越しに4回撃ったが、後からそれがリーバだったことに気がついたというのです。疑わしい話ですね。近隣の人々は、銃声が聞こえる前に叫び声と言い争う声が聞こえたと証言しています。彼のような注目を浴びるようなスポーツマンには激しい怒りを爆発させる傾向があることを唱える人もいます。実際、ピストリウス自身が自分の本の中で、女性との関係は、いつも問題を抱えており、だいたい酷い言い争いばかりとなり、それはあまりに過激なものになってしまうのだと語っていたことがありました。それから、彼はたいそう拳銃に入れ込んでいたことも事実です。もし拳銃が好きだったら、それらを使ってみたいと思うんじゃないでしょうか?

これは私の考えです。
マジパ判事は、ピストリウスの故意による殺人は証明できないとして不起訴とし、より軽い刑である過失殺人に対する有罪判決を下しました。

さて、誰かを咎めようとしても、それが証明できなければ、彼あるいは彼女の罪を問うことはできないのが民主主義国の判決において保証されている点なのです。

オスカー・ピストリウス(1986年11月22日10:30am、南アフリカヨハネスブルク生まれ)とリーバ・スティンカンプ(1983年8月19日時刻不明、南アフリカケープタウン生まれ)は、まさに天が引き合わせた相性とでもいった印象でした。ピストリウスは国際的に活躍する世界の英雄であり、災難や不幸に遭う人の役を演じたとも言えましょう。実際、幼児期に脚を切断したにもかかわらず、優勝者となったわけですから。
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Oscar Pistorius
born on Nov/22, 1986,
at 10:30 am,
in Johannesburg,
South Africa

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Reeva Skeenkamp
born on Aug/19, 1983,
time unknown,
in Cape Town,
South Africa

リーバは、とても洗練された若くて健康的な女性で、熱狂的スポーツファンであり、弁護士の肩書きも備える、人気のある美人モデルでした。20代初めの頃、乗馬中に馬から落ちて背中を怪我し、歩くリハビリをせねばならなかったことから、リーバとピストリウスは、身体的不運を乗り越え、打ち勝ったという共通項があったのです。

二人の出生図を見て確かめて行くことにしましょう。どうやらびっくりするような繋がりがあるようです。リーバの火星は獅子座にあり、ピストリウスの獅子座の月とコンジャンクトしています。これは、リーバの無意識の男性イメージ(火星)がピストリウスの女性イメージ(月)を活性化しているということであり、このような無意識的な働きは深くて謎めいています。ピストリウスは、彼の人生において母親がいかに大切な人だったかを語っており、母親の命日の日付のタトゥーまで掘っているのです。

一方、ピストリウスの男性エネルギーを象徴する火星は水瓶座にあって、リーバの獅子座の太陽と真向かいにあります。彼は、彼女に対して過激なまでの衝動を覚えていたに違いなく、彼の無意識が、彼女を服従させ、所有することを望んだのでしょう。(蠍座は情欲的で独占欲が強い)最初に会った時に、彼らの性的衝動はすぐさま燃え上がり、強力に惹き付け合ったことでしょう。フランス語に、「coup de foudre」(文字通り稲妻と言う意味) という表現がありますが、彼らの巡り合わせを表現するのに適していますね。彼らの関係性はまさに火が燃えるがごとくだったのです。

私は、彼らが運命的な出逢いであったと言いたいわけではありません。彼は結果的に、彼女を殺してしまったのですからね。彼らは若過ぎて爆発的な結びつき合いのパワーをうまく扱いきれなかったのです。もし、彼らがもっと後の時期に出会っていたとしたら、創造的な可能性を見出すことができ得たかもしれません。このようなアスペクトを持ち合わせるカップルはたくさんいます。リーバはピストリアスより3歳年上で、最初の土星回帰を迎えて、テレビでは既に成功しており、弁護士として仕事を始めようとしていた時でした。しかしながら、彼女は自身のシャドウの秘められた部分については一切見過ごして来てしまったのです。土星が天秤座(結婚と関係性のサイン)にある冥王星とコンジャンクトしており、これは彼女に実践することを求めたわけです。彼女の火星はこの土星冥王星とスクエアの位置にあって、男性イメージに対する怒りと恐れが自分の中にあることを、リーバは認めねばなりませんでした。天秤座の土星のトラップ(罠)というのは、不快な感情を否定するのに金星的なやり方(愛らしく、融和的な態度)を好むというところでしょう。

ピストリウスのチャートに表れる母親イメージは、あまりに強く、圧倒的でした、MC周辺の蠍座に太陽を含む4つの天体があり、おまけに土星は10室の射手座にありました。ピストリウスの母親は自分の赤子が脚を失った苦しみを克服せねばならなかったわけですから、疑うまでもなく、驚異的な女性だったと言えましょう。とはいえ、彼のような蠍座の男であれば、母親の過度な要求を受け容れることをしない権利も、母親を落胆させる権利もないと感じていたに違いなく、彼の精神の闇の部分では、母親を全能の魔女として考えていたことだろうと思うのです。

彼のケースは、プラスイメージなマザーコンプレックスだと言えるかもしれません。彼の母親イメージのダークサイドは、ずっと抑圧されたままだったわけで、怒りと不安が表出するのを待ち詫びていたことでしょう。リーバを撃ったことは、その表出の1つでした。不慮のことであれ、それは関係がないことで、彼の精神にとっての真実だったのです。ピストリウスは蠍座です。蠍座は自分が何をしでかしたのかを知っています。蠍座の金星と冥王星は、愛と憎悪の深淵を彼に示したことでしょう。どんな判決が下されたとしても、残りの人生をかけて、事実と向き合って行かねばならないことを彼は理解していることでしょう。そしてずっとそれを否定し続けるか、あるいは、何か驚くべき創造的なものへと変容させてゆくかのどちらかです。憎悪と破滅というようなものは全て、愛とか慈悲のようなものへと変化させていかねばなりません。途方もないチャレンジではありますが、彼はチャレンジの人ですからやって欲しいものですね。

南アフリカで最初に女性裁判官となったマジパ判事(1947年10月16日時刻不明、南アフリカソウェト生まれ)の人格と分別もまたとても印象的でした。彼女の出生図はピストリウスとリーバともある種の作用が起きていました。マジパ判事は蠍座に4つの天体があり、知恵と法、正義を意味する木星は、ピストリウスの太陽にぴったりコンジャンクとしており、彼女はピストリウスの魂に何が起きているのか、深い直観を得たに違いありません。マジパ判事の天秤座の太陽はリーバの土星にコンジャンクトしていて、ピストリウスと対峙する墓場から出て来たリーバのシャドウの化身なのかもしれません。
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judge Mazipa
born on Oct/16, 1947,
time unknown,
in Soweto, South Africa

こんなシンクロが起きるとは驚きです。シンボルの正確さとシンボルからの気づきの働きには驚愕するばかりです。シンボルが私たちに発するサインに注意を向け続けることができたなら、私たちはもっと明晰に生きられるのではないでしょうか?(終)

原文(英語)はコチラ

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by xavier_astro | 2014-10-02 00:00 | 人物  

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