カリスマ〜諸刃の剣(1)

20世紀は、セレビリティという新たな類いの支配層が力を得るのを目の当たりにして来ました。写真や映画、広告、ラジオ、テレビといったメディアやショービジネスのようなものが徐々に発展して、政治家、科学者、俳優、アーティストや文筆家などの経歴にいっそう力を与えたり、あるいは逆にキャリアを失わせるというようなことが起き始めたのです。犯罪者や支配権力者ですら、この人気が命であるスターシステムに組み込まれていったのです。

インターネットが出現すると、老いも若きも誰もが、世界のどこに居ようが、セレビリティになることが可能になりました。コメントや写真や動画を投稿することで、それを見る人々から名声や人気を得ることが可能な時代になったのです。FacebookやTwitterのようなソーシャルネットワークサービスは人類史において新しい事象となりました。それと同時に、世界的なテロリズムも起きて来ています。これは私たちの21世紀を象徴する烙印となってしまうのかもしれません。



このことは周知の事実ですが、私たち人類は常に名声や権力に取り憑かれて来たということを、今一度思い直してみる必要があるのではないでしょうか。テクノロジーというものは、何か特別な存在でありたいという私たち人間の願望と欲求を反映するものとして、もたらされ、発展して来たのです。あるいはその反対に、特別な存在の人が、自分自身の特異性を映すためのフィールドとして、集団や民衆を利用して来たということも言えるかもしれません。このような人を引きつける強い個性やその存在のことを、カリスマと呼んだりします。

カリスマという言葉は、やや複雑です。時にあまりに哲学的、あるいは神学的な意味を含む言葉であり、はたまた、その魅力や惹き付ける力を示すごく一般的な言葉として使われたりもします。古代ギリシャにおいてこの言葉は、「grace(CHARIS)(恩恵)」輝けるもの、歓喜を喚び起すものという意味がありました。しかし、古代アテネにおいては、神秘的な魅力、喜び、引き立てや敬意、に始まり、日常的に使われた「hello(こんにちは)」という意味まで持ち合わす、幅広く使われた言葉だったのです。ギリシャとヘブライが融和したキリスト教においては、聖体拝領や神の恩寵(eu は美を意味する)という神学体系を示す言葉として再び使われることとなりました。

このように「カリスマ性のある指導者」について私たちが話す時、その人物の統率力は特別で特有な天賦の才能であると、信奉者たちに信じさせるような、ある種宗教的な畏敬の意味を含ませて話していることが分かります。そうして、セレブの人々は「カリスマ」と呼ばれるようになりました。つまり、彼らのオーラとか魅力というものが、彼らが名声を得て成功者となる一因となっているのです。

その才能や努力によって有名になる人たちは、自ら持っている長所を活かすことでその名声を手に入れるわけですが、結婚、お金、スキャンダルなど外からやってきた状況によって有名になる人たちもいるわけです。いずれにしても名声であれセレブであれ、様々にとらえられ得る「カリスマ」という言葉に、多大に依存しているということは確かでしょう。

占星術的には、金星がカリスマを表す天体なのですが、その人の恩寵や特別な能力を見出し、発展させていくには、出生図の中に、木星と、そして、名声と有名に直接的に関連付けられる天王星、海王星、冥王星といった個人の領域を超えたところの天体の働きがあることが必要とされます。

金星は美を表す天体ですが、それは即ち、その人の身体つきや声、動作などの調和を意味します。鍵となるのは、人を惹き付ける魅力であり、中にはあまり容姿が美しくなかったとしても、様々な理由で他人を魅了するということもあるのです。金星は、自分の能力を表現する手段、あるいは、他者と関わりを持とうとする時の方法も表します。これはパートナーシップ、結婚、関係性を示す第7室と、官能的な魅力や本能、所有に関連する第2室に表れてきます。(私たちの肉体は最も重要で一番身近な所有物です)(続く)

原文(英語)はコチラ
カリスマ〜諸刃の剣(2)
カリスマ〜諸刃の剣(3)
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by xavier_astro | 2013-08-13 00:00 | 人物  

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