ツリー・オブ・ライフ/生命の樹 (1)

木は、あらゆる霊的秘儀的伝統に固有の、最も際立った象徴のひとつです。木はそれだけで、錬金術や占星術、カバラといった最も重要な秘儀的知識体系を要約し、示すことができるのです。どんな宗教や神話の中にも神聖な木が存在します。木は、幹を上下垂直に伸ばし、根を地下に張り、果実を上空に実らせ、枝を水平に拡げます。まるで生命のカタチを連想させ、あらゆる方向に自らを拡げようとする聖なる創造物を象徴するメタファーとなっています。



天と地は木を通してつながれています。根が大地から養分を吸い上げ、その養分は樹液となり、木全体に循環します。それはまるで人体の血流や、宇宙の生命力のようです。木は、絶え間ない変容のプロセスを表します。根から枝へ養分を取り込み、あるいは葉から陽の光を吸収し、木を育みます。葉は毎年、死と再生を繰り返しますが、花や果実も同様です。このようにして木は、常に再生し続ける宇宙のイメージを私たちに示してくれます。

占星術の曼荼羅図の中に描かれている木の図像を目にすることがよくあります。根の部分が蟹座そしてIC(天底)で、木のてっぺんは山羊座そしてMC(天頂)です。木の幹がこの2点をつないでいます。木の枝は、というと、アセンダントとディセンダントということになりますね。チャートの中の角度について、まずは活動宮のクロスから話を進めましょう。もちろん、他の二つの不動宮クロスと柔軟宮クロスも取り上げていきます。それらはまた別のポジションにある木を示し、あるいは違った観点から木を見ることになります。不動宮クロスは木の中のエネルギーの凝縮した側面を伝えています。柔軟宮クロスは木の中の生命の絶え間ない変化と変容と言えるでしょう。活動宮クロスに関して言えば、その拡張的な木の性質を表します。それは、天地創造の万物を支え、そしてその根によって大地を、その幹によって世界を、その枝葉の先端によって天を、永遠に己のものとしていくのをサポートしています。

こうして、私たちの出生図もまた、曼荼羅であり木なのです。もし出生図が自分自身を表すものだとすれば、私たち自身が木であるということになります。宇宙のひとつの具現である出生図、黄道十二宮を用いることで、同じ原理を持つ3つの異なるシンボルとして、人間、十二宮、そして木を、同じものと考えることができます。

いくつかの伝承では、木を12の太陽と共に表しているものがありますが、これは明らかに、十二宮図の12のサインを示唆しているといえるでしょう。占星術的な曼荼羅の三つのクロス(四相宮(三区分))が、木というシンボルの3つの異なる側面を表すと言いましたが、これを12サインのそれぞれに当てはめて見ることができます。

牡羊座では、牡羊座の太陽は、活力を表し、すなわち春という季節を示します。また、芽吹きという、絶え間なく新しい生命を育んでいく木の性質を表します。
牡牛座の太陽は、安定性を意味し、木の永続性と実りの豊かさ、それゆえ、確固たる宇宙を表します。
双子座の太陽は、木の呼吸している性質を表し、新しい枝葉が四方八方に広がり、枝が伸び続けるという、絶え間なくほとばしるエネルギーを示します。
蟹座の太陽は、いうまでもなく、根っこの部分、そしてまた、栄養を与えること、木が絶えず生命を生み出して行く能力を表します。木の上に鳥がどのように巣を作るのかを見ても分かるように、あらゆる動物たちを、その果実や花で育てるという、木の母性的な側面でもあります。

獅子座の太陽は、木の太陽的な質、その充足感と創造性が強調されます。太陽がその光線を全ての方向に放射するように、木もまた全ての方向に生命エネルギーを発し、成長するのです。太陽がそうであるのと同様、木もまた多くの生き物たちを引きつけ育むのです。このシンボリズムで重要なのは、太陽も木も共に、中心、万物の臍、宇宙の源を表しているということです。獅子座の支配星である太陽は統一体のシンボルですが、木もまたそうであると言えます。太陽が明らかに示すものは、尽きることなく放射されるエネルギーの流れですが、木は、宇宙の一体性を保つために必要な永続的な変容を、私たちに示しています。

乙女座の太陽は、木の中で起こっている絶え間ない分化のプロセスを示しています。これは、異なる機能と目的を持ったそれぞれの部分から構成される全体についての話です。葉っぱ同士でさえ、それぞれは互いに似て非なるものなのです。このプロセスは、すなわち、知性であり、秩序立った状態で機能するための木の能力を示しています。乙女座は、木が素晴らしく完全なシステムであるということを、私たちに教えてくれるのです。

天秤座の太陽は、木の美しさを見せてくれます。それは木が統合する男性性と女性性の完全なバランスであり、両性具有に関連するものです。ここで表される均衡状態というのは、陰と陽や、ポジティブとネガティブということだけでなく、目に見えるものと見えないものにおけるバランスでもあります。根っこは土壌に隠れていますが、自らの本質を枝葉に表現するのです。秘教的な観点から言うと、根は秘密を保ち続け、枝と実は宇宙の真実を明るみに出すといいます。このようにして、木の天秤座的資質は、光と闇に関係しています。

実に神秘的なのが蠍座の太陽で、生と死を象徴しています。生と死は、木のシンボルとは切り離して語ることのできない存在の局面です。多くの文化において、いつの時代においても、人類は木と、果てなく続く変容のプロセスとを関連付けて来ました。木を変容の象徴とする数えきれない程の儀式やセレモニーが存在しています。古代ギリシャでは、例えば、キュベレーアッティスの話や、イシスとオシリスの伝説(太陽が蠍座にある11月3日に祝われる)では、一度、死へ下降し、再び復活し、上昇するのです。アッティスは木に変容し、オシリスは死して、宇宙を維持させる冥界の神となりました。またキリスト教的な教えとの明らかな関連もあります。蠍座のセクシュアルな側面から、蠍座の木は、全てのエロティックで催淫的な生命のエネルギーを引きつけるシンボルといえるでしょう。(続く)

原文(英語)はコチラ

ツリー・オブ・ライフ/生命の樹 (2)
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by xavier_astro | 2011-09-02 00:00 | 占星術  

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